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甘えた
第2章 02
「あのーあたし手土産を用意した方がいいかしら?」
お家にお邪魔するなら手ぶらじゃ失礼だし…急にかしこまって聞いてみる。
「あーいらないっす。大抵のもんは揃ってるっす。あっ、俺2年の植田光政っす。しゃっす」
人懐っこそうな笑顔で自己紹介を始めた。光政は眉毛が濃くきりっとして口が大きい、男らしい顔つきをしている。
「あっそ。…………ところで、その喋り方なんとかならない?」
「いちおー先輩っすから…敬語っす」
得意気な顔を向けられても…
「それ、敬語って言わないんだけど?」
「そうなんっすか?」
「そうなんですよ。もう、耳障りだから敬語使わなくていいよ」
「おう、じゃこれからは、都羽って呼ぶから俺の事はみつまさって呼んでくれ」
「そこは却下、先輩にはちゃんと『さん』付けしましょうね?」
学校を出発してから10分程度、ショッピングモールを拠点に栄えるおしゃれ住宅街とはうって変わって、昔からの民家、畑やビニールハウスも多く、小高い山をバックにした田舎の風景が現れる。
爆音を轟かせながら行き着いた先のだだっ広い空き地には数台の車とバイクが停まっている。
結愛花を乗せた車もすでに到着していた。
お家にお邪魔するなら手ぶらじゃ失礼だし…急にかしこまって聞いてみる。
「あーいらないっす。大抵のもんは揃ってるっす。あっ、俺2年の植田光政っす。しゃっす」
人懐っこそうな笑顔で自己紹介を始めた。光政は眉毛が濃くきりっとして口が大きい、男らしい顔つきをしている。
「あっそ。…………ところで、その喋り方なんとかならない?」
「いちおー先輩っすから…敬語っす」
得意気な顔を向けられても…
「それ、敬語って言わないんだけど?」
「そうなんっすか?」
「そうなんですよ。もう、耳障りだから敬語使わなくていいよ」
「おう、じゃこれからは、都羽って呼ぶから俺の事はみつまさって呼んでくれ」
「そこは却下、先輩にはちゃんと『さん』付けしましょうね?」
学校を出発してから10分程度、ショッピングモールを拠点に栄えるおしゃれ住宅街とはうって変わって、昔からの民家、畑やビニールハウスも多く、小高い山をバックにした田舎の風景が現れる。
爆音を轟かせながら行き着いた先のだだっ広い空き地には数台の車とバイクが停まっている。
結愛花を乗せた車もすでに到着していた。