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甘えた
第10章 10
はっきり言って食べにくいスティック状のアイスを二人で笑いながら食べていると、いつの間にか帰宅した莉壱がリビングの入り口に立っていた。
それも、ものすごい怒った形相で。
「とぉぉ!わぁ…」
おかえりって言う前に怒鳴られた。
厳密に言うと、都羽の「と」がすごく怒った声で「わ」が泣きそうな声。
あたし……何かした?
吸うことを止めるとアイスが溶け出すから、ちゅうちゅう咥えながら莉壱を見やると、スマホでぴーちゃんと会話をし始めた。
しゃべらずに文字でやり取りしてるのはあたしに聞かれたくない内容ってこと…
ぴーちゃんもアイスをじゅるじゅる吸いながらすごい勢いで打ちこんでいる。
すぐにぴーちゃんは立ち上がり、あたしに小さくバイバイと手を振った。
「え?帰るの?まだ食べ終わってないのに?」
状況が分からず、瞬きを繰り返すあたしの声に振り向きもせず、玄関から出て行ってしまった。
この部屋に取り残されたあたしは、何故莉壱がすごい顔で睨んでいるのか考えてみた。
「あ!莉壱が帰って来るのを待ってないで先にアイスを食べちゃったから怒ってる?」
お前はバカかって言いたげな目で睨みながら、ふんっと鼻息を吐いて椅子に座った。
「あ!ちゃんと莉壱の分もあるよ、食べる?莉壱がおすすめしたアイスなんでしょ?」
「いらない」
不貞腐れている……
それも、ものすごい怒った形相で。
「とぉぉ!わぁ…」
おかえりって言う前に怒鳴られた。
厳密に言うと、都羽の「と」がすごく怒った声で「わ」が泣きそうな声。
あたし……何かした?
吸うことを止めるとアイスが溶け出すから、ちゅうちゅう咥えながら莉壱を見やると、スマホでぴーちゃんと会話をし始めた。
しゃべらずに文字でやり取りしてるのはあたしに聞かれたくない内容ってこと…
ぴーちゃんもアイスをじゅるじゅる吸いながらすごい勢いで打ちこんでいる。
すぐにぴーちゃんは立ち上がり、あたしに小さくバイバイと手を振った。
「え?帰るの?まだ食べ終わってないのに?」
状況が分からず、瞬きを繰り返すあたしの声に振り向きもせず、玄関から出て行ってしまった。
この部屋に取り残されたあたしは、何故莉壱がすごい顔で睨んでいるのか考えてみた。
「あ!莉壱が帰って来るのを待ってないで先にアイスを食べちゃったから怒ってる?」
お前はバカかって言いたげな目で睨みながら、ふんっと鼻息を吐いて椅子に座った。
「あ!ちゃんと莉壱の分もあるよ、食べる?莉壱がおすすめしたアイスなんでしょ?」
「いらない」
不貞腐れている……