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甘えた
第11章 11
「ちょちょちょちょ…まだ話が終わってないよー」

「話ならここで聞きますよ?」

「いやいや…だからさー」

再び肩を抱かれ大通りと反対方向に引き戻された。

横道の長さは200メートル程度、その先は丁字になっている。200メートルくらいなら振り切って走り抜ける自信はあった。
丁字路に着くまで莉壱とコイツの関係を聞き出したい……


「アンタ誰?」

「んー、莉壱くんの知り合い?」

「知り合いなら直接話をすればいいじゃん」

「俺らはキミに用があるんだなぁー」

どうもチームの仲間じゃないっぽい。

「アンタ、名前は?」

「俺?俺はー。そんなことどーでもいいっしょ」

「知らないおじさんに付いて行っちゃいけませんって学校の先生に言われてるから」

「…っ!おじさんっ?まだおじさんって歳じゃないよー、キミよりちょっと年上なだけー」

「じゃあ、ただの不審者だね。通報するよ?」

その言葉にダンサー男は一瞬怯んだ。
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