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甘えた
第11章 11
あたしは肩に置かれた手を掴んで体を回転させる。ダンサー男の腕を捻ったまま、背後にまわって足を地面から外すように蹴り飛ばした。

師範から教わった痴漢避けの技だった。これで相手は後ろに倒れるはず…致命傷を与える程ではないが時間稼ぎくらいにはなるだろう。
しかし…さすがダンサー、上体を仰け反らせながらも片足でバランスを取って倒れない。

やばいっ………

そう思った瞬間、あたしは掴んだ手を放りだして全力で走り出した。
前方の大通りに目を向けると莉壱がいるっ!こっちもやばい…

「都羽ー」

笑顔であたしに向かって走り出す。
後ろから足音も聞こえる。

うっそ…あたし挟み撃ちぃー。
どっちに逃げるって?とりあえず莉壱でしょ。

カレールーを握りしめ、大通り方面に近い莉壱に向かって走る。
莉壱もあたしの正面に向かって走ってくる。

「莉壱っ、戻って、戻って!」

しっしと手で払う仕草をしながら叫んだ。
ダンサー男を振り切って、莉壱と接触させずに部屋に戻りたかった。

二人の距離はすぐに近づき、このままでは、正面衝突!すんでのところで足を止め身構える。


「動くな、都羽!」

莉壱は、トンッとあたしの真ん前で踏み切ると、あたしの肩に手を付いて飛び上がった。


170センチのあたしを、跳び箱代わりに跳び越えてった。

獲物を捉えた視線を前方に見据え、黒い髪をなびかせて軽々と…

あたしの後を追ってきたダンサー男の顔面に、蹴りを入れて転がった。
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