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甘えた
第11章 11
「都羽?」

今度は何?まだ1問も解けてないんですが?

隣に座る莉壱を見る。

「今日もカレー食べる?昨日の残りだけど」

「うん、いいよ。朝、食べなかったの?」

「朝飯はいつも車の中で用意されたものを食べるから」

莉壱、ちょっと待って。
この蒸し暑い時期に、いくら室温が空調管理されてるからといってそれはデンジャラスでしょ。

シャーペンを放り出し、ガスコンロの上に置かれたままの鍋の中身を確認しに行く。
蓋をそっと開けると、白いふわりとした綿あめのような物体が表面に点在していた…


「はい、アウト」

昨日帰る前に冷蔵庫にしまっとくべきだった。お詫びのシルシって言われて、上げ膳据え膳だったから、うっかりしてたよぉ、うっ、うっ。

「何がアウト?」

「カレーが痛んでました」

莉壱が鍋の蓋を開けて中を覗く。

「へぇーこういう風になるんだ、面白いね」

「面白くないってば…今日の夕飯が無くなったんだよ?」
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