パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第13章 １３

こんなことになるなら、一緒にケーキを食べれば良かった…違う、長谷川くんに『ちゃんと付き合う』って報告をしなければ良かったんだ。
いや、あたしが莉壱に騙されて落ちなければ良かったんだ……


莉壱の部屋で泣き竦む結愛花の姿をこの目で見てしまった。
頭の片隅で、莉壱のはずが無いと信じていた思いも、この突き付けられた現実に打ち砕かれた。


拉致は莉壱の仕業……


あたしという壁を楽々と押し倒し、防御策を張り巡らす長谷川くんを油断させ、まんまと足元をすくわれた。

短い時間のうちに結愛花を取り戻せたことだけが不幸中の幸いだ。


長谷川くん家の駐車場に着いた頃には、結愛花は泣き疲れて寝てしまっていた。