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甘えた
第13章 13
「怖かった」と泣き続け、体を震わせる結愛花を抱きしめながら「もう大丈夫、あたしがいるから。長谷川くんもいるから」と繰り返し宥めることしか出来なかった。
すぐに、猛スピードで戻って来た車から駆け降りた長谷川くんが姿を見せる。
「結愛花!」
あたしは車内から、口元に人差し指を当て結愛花が寝ていることを伝える。
「ありがとう」
長谷川くんは小声でお礼を言うと、小さな結愛花の体を軽々と持ち上げ大切そうに抱えると家の中へと入って行った。
無事に長谷川くんの元に戻った結愛花の姿を見送り、ひとまず胸を撫で下ろす。
入れ替わりに光政が後部座席に乗り込んであたしの隣に寄り添ってくれる。
「送るっす」
「明日、結愛花の様子教えて」
「うっす」
不意に光政があたしの肩に手を廻し、体を引き寄せた。
「都羽さんには俺がついてる」
「ありがとう。あたしは大丈夫だよ」
光政の体を押し退ける気力も無く、家に着くまで寄り掛かったまま車に揺られ続けた。
すぐに、猛スピードで戻って来た車から駆け降りた長谷川くんが姿を見せる。
「結愛花!」
あたしは車内から、口元に人差し指を当て結愛花が寝ていることを伝える。
「ありがとう」
長谷川くんは小声でお礼を言うと、小さな結愛花の体を軽々と持ち上げ大切そうに抱えると家の中へと入って行った。
無事に長谷川くんの元に戻った結愛花の姿を見送り、ひとまず胸を撫で下ろす。
入れ替わりに光政が後部座席に乗り込んであたしの隣に寄り添ってくれる。
「送るっす」
「明日、結愛花の様子教えて」
「うっす」
不意に光政があたしの肩に手を廻し、体を引き寄せた。
「都羽さんには俺がついてる」
「ありがとう。あたしは大丈夫だよ」
光政の体を押し退ける気力も無く、家に着くまで寄り掛かったまま車に揺られ続けた。