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甘えた
第14章 長い一日
「この騒動の原因は莉壱でしょ?今まで長谷川くんに対してやってきた嫌がらせのことも…それに結愛花を助けてくれたとはいえ、怯えさせるような姿見せて、どんだけ結愛花が苦しんでるか…」

「もう制裁は受けたのに?まだ謝らなきゃいけないの?」

「制裁じゃないよ、教えてくれたんだよ。殴られて痛かったでしょ?痛みをしっかり覚えて、莉壱。例え理由があったとしても無闇に人を傷つけちゃだめだよ。嫌がらせをした理由は長谷川くんに直接言えばいい…理由は莉壱自身がわかってるよね?」

「俺が言うの?……寂しかった…って?」

愛おしさが込み上げてきて、視界がぼやける。莉壱のうなじに手を差し込んで頭をおなかに引き寄せる。

「そうだよ」

莉壱の髪を撫でた……




「ねぇ莉壱おなか空かない?おかゆなら食べれるのかな?」

おなかから顔を上げ答える。

「おかゆ?作ってくれるなら食べる」

「よしっ!」

冷蔵庫を開けると飲み物とぴーちゃんの好きなプリンしか入ってない…

卵もないし、ネギも梅干しもない。塩だけでいっか。

お米を研いで炊飯器にセットしようとして発見した。おかゆコースがあるじゃん!水を追加しておかゆコースのスイッチを押した。完璧!

さっきさー、重大なことに気が付いちゃったんだよね。買い物に出ようかなってチラッと考えた時、財布を持ってこなかったことに気が付いちゃったんだよね。

恥ずかしいけど電車賃借りて帰ろう… 
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