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甘えた
第14章 長い一日
健康優良児で生きてきたのに、こんなに軟弱なはずじゃないんだけどなぁ…迷惑かけちゃったじゃん。

「都羽。眠る前に飲んで」

莉壱の声で起こされた。目の前には青と白のラベルの清涼飲料水。

「はぁ…ありがと」

重い体を起こしてペットボトルを受け取る。

「ちょっと冷やしとこうね」

隣に腰を下ろした莉壱に熱さまし用のシートをおでこに貼ってもらう。

買ってきてくれたんだ…

「莉壱も汗…」

こめかみから伝い落ちる汗を指先で拭う。

「ちょっと走ったからね。俺のことはだいじょぶだよ」

さらに透明のフィルムを剥がしたシートを半袖Tシャツの袖口から潜り込ませて脇のリンパ節に。

「んっ、冷た…」

「少しの間、貼っとこ。反対側も」

「うん。だいぶ楽になってきたよ?」

「まだ顔色が戻ってきてない」

頬の温度を確かめるように手のひらと甲を交互に押し当てる。
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