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甘えた
第14章 長い一日
はぁ…ひと安心。熱中症になったのもきっとこれが原因だろう、精神的にも不安定な日が続いたし。

自分で思うよりも体って弱るんだ…

おなかは痛くなかったけど、下腹部に手を当てながらトイレを立った。

扉の外で待ち構えていた莉壱が飛びついてくる。

「もぅ!言えよー、そんなの俺が買いに行くから」

そんなん言えないっしょー!買って来れないっしょー!

「いつの間にか居なくなってて心配した……心配したよ」

ぎゅうっと抱き竦められる。

「うん…ごめんね」

莉壱の本気の気持ちが伝わってくる。あたしのことを本気で想ってくれてるって。

「嬉しい…」

「あ゛?俺は怒ってるんだよ?」

「うん、ごめんなさい。怒ってくれてありがとう。莉壱、好き」

莉壱のうなじに頬を擦り寄せる。

ベッドに戻ってもあたしは莉壱にべったりだった。
怪我をしていない方の腕を抱きしめて、足先を絡めすりすりと肌を擦る。
人肌の温もりに包まれて眠りに落ちた。
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