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甘えた
第16章 16
高級旅館のような長谷川くん家に着くと玄関前で莉壱があたしの腰に手を廻し引き寄せる。
緊張してるのかな…?
腰に添えられた莉壱の手に手を重ねギュッと握りしめた。
中に入ると側近くんが近寄って来て、
「その部屋で少しお待ちください」
そう言って長谷川くんの元に姿を消す。
入れ替わるように光政が近づいてきた。
「あっ!都羽さん、学校に行ってたんっすか?」
腰を抱かれたまま莉壱がすーっと移動すると、あたしは光政に背を向ける位置になる。
「あはっ、そうじゃないんだけどね」
首を捻って光政に返事をする。
「海、来週あたりどーっすか? 」
また莉壱が体の向きを変え、あたしと光政の間を遮った。
「あたしは受験生だよ?」
体を前に折り曲げて、壁になる莉壱の横から顔を出す。
どっさりと渡された問題集を思い出して泣き真似をしながら。
緊張してるのかな…?
腰に添えられた莉壱の手に手を重ねギュッと握りしめた。
中に入ると側近くんが近寄って来て、
「その部屋で少しお待ちください」
そう言って長谷川くんの元に姿を消す。
入れ替わるように光政が近づいてきた。
「あっ!都羽さん、学校に行ってたんっすか?」
腰を抱かれたまま莉壱がすーっと移動すると、あたしは光政に背を向ける位置になる。
「あはっ、そうじゃないんだけどね」
首を捻って光政に返事をする。
「海、来週あたりどーっすか? 」
また莉壱が体の向きを変え、あたしと光政の間を遮った。
「あたしは受験生だよ?」
体を前に折り曲げて、壁になる莉壱の横から顔を出す。
どっさりと渡された問題集を思い出して泣き真似をしながら。