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甘えた
第16章 16
「莉壱さん。留守の間は悪い虫が付かないように俺に任せてくれてもいいっすよ」
莉壱が光政を睨む。
「お前が悪い虫だろ?」
「莉壱、喧嘩しに来たんじゃなんいだよ?光政は悪い虫じゃないから」
「ぶっ、あははっ」
光政に舌を出し勝ち誇った表情を差し向けて、障子戸をくぐった。
すぐに側近くんに呼ばれ廊下の奥の部屋へと向かう。長谷川くんの部屋に入るのは初めて。
「結愛花さんは別室に居ますから」
こっそりと耳元で囁かれる言葉に黙って頷く。
ドアを開けると8畳ほどの部屋、奥にダブルのベッドがどーんと置いてあり、その手前にローソファーと小さなテーブル。
全体的に真っ黒な部屋は家具だけで足の踏み場がない。
慣れた様子でローソファーに体を埋める莉壱。あたしは居場所が無くてドアの近くに正座を崩して座った。
黒で統一されたベッドの上に不似合いに並ぶ花柄のクッションと、うさぎのぬいぐるみを小脇に抱えた長谷川くんが寝そべっている。
「お邪魔してます」
左手を上げて長谷川くんに挨拶をする。
「伝言つたえてくれたか?」
「聞いたよ」
莉壱が代わりに答える。
莉壱が光政を睨む。
「お前が悪い虫だろ?」
「莉壱、喧嘩しに来たんじゃなんいだよ?光政は悪い虫じゃないから」
「ぶっ、あははっ」
光政に舌を出し勝ち誇った表情を差し向けて、障子戸をくぐった。
すぐに側近くんに呼ばれ廊下の奥の部屋へと向かう。長谷川くんの部屋に入るのは初めて。
「結愛花さんは別室に居ますから」
こっそりと耳元で囁かれる言葉に黙って頷く。
ドアを開けると8畳ほどの部屋、奥にダブルのベッドがどーんと置いてあり、その手前にローソファーと小さなテーブル。
全体的に真っ黒な部屋は家具だけで足の踏み場がない。
慣れた様子でローソファーに体を埋める莉壱。あたしは居場所が無くてドアの近くに正座を崩して座った。
黒で統一されたベッドの上に不似合いに並ぶ花柄のクッションと、うさぎのぬいぐるみを小脇に抱えた長谷川くんが寝そべっている。
「お邪魔してます」
左手を上げて長谷川くんに挨拶をする。
「伝言つたえてくれたか?」
「聞いたよ」
莉壱が代わりに答える。