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甘えた
第17章 17
莉壱の手でぐいぐいとたくし上げられ、おしりが剥き出しにされる。

「待って、待って!」

ウエストにタイトスカートをたごませ、下着を丸出しにしたままベッドから立ち上がる。

「ゴム持ってないから買ってくるね」

本当は買いに行くのなんて恥ずかしいけど、始めるならそこはきちんとしなければ。

「持ってきたよ」

ごそごそとトートバッグから取り出して手渡された箱は、ドラッグストアで一緒に買った0.02。使うことのなかったコンドーム。

ベッドの上であたしを膝立ちにさせると、何故かタイトスカートを元の状態に戻してから手をまさぐり入れ、再び腿裏を摩り出す。

あたしは手にした箱の蓋を莉壱の頭上で開ける。確か透明のフィルムに包まれていたはず?開けたんだ……

健康な16歳男子ですから、まぁそういうこともあるよね。長谷川くんだって結愛花と別れてすぐアレだったし。

あたしは一気に不安になった。やっぱり、あたし達別れてるんじゃないかって。

莉壱に聞きたかった。別れてないよね?友達じゃないよね?って。

「どした?」

箱を手にしたままぼんやりとするあたしに気付いた莉壱が顔を上げる。

「ん?なんでもないよ」

なぜ急に帰って来たのか分からないけど、目の前に莉壱が居るっていう現実だけを信じればいい。そう決めたあたしは笑顔を向けた。
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