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甘えた
第18章 18
「いやいやいや、これブランド物だよ?貰えないよ」

「くすっ、あげないよ。俺が都羽に着せるために買ったんだから」

「えっ、何それ?」

莉壱の前で服を着替える。背中に付いているファスナーを腕を折り曲げ背筋を反らして最後まで上げた。  

「全部自分で閉めちゃうんだ?つまんないの」

はいはい、アレがやりたかったんですね。上まであげたファスナーを半分程下げる。

「ファスナー上げてくださらない?」

セクシーっぽく芝居がかった口調で、長い髪を片側に寄せ背を向ける。

「いいねー」

しばらく眺めてから、ファスナーに手をかける。上まで閉め終わるとうなじにキスを落とされる。

「とっても似合ってるよ」

廻された腕に腰を引き寄せられ、クローゼットの扉の内側にはめ込まれた姿見の前に立たされる。

わぁ、素敵。可愛いくて大人っぽい…ワンピースが!!
似合ってるのかどうか判断つかないけど、こんな素敵な服を着られたのが嬉しくて、心が浮かれ出す。

「ふふっ」

「このワンピに合う靴も買いに行こうね」

生地の手触りを楽しむかのようにあたしの腿を摩り出す。
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