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甘えた
第5章 05
自分の席に戻る途中、仲間に引き摺られながらぐったりとした光政を見つけ、駆け寄った。
「派手にやったねぇ」
「都羽さん、俺、アイツに2発ぶちかましたよ!」
やっと腫れが引いたのに、また酷く顔を腫らし鼻血を垂らしながら、笑顔で喜んでいる。
「まじか?すごいな」
「褒めて褒めて!」
「よしよし」
ぐしゃぐしゃになった光政のツンツンヘアをさらにぐしゃぐしゃ撫でてやる。
「へっへっへへへっ…」
光政は前歯を1本欠いた笑顔のまま、再び引き摺られていった。
グラウンドの片隅でクラスメイトとひと塊りになってお弁当を囲み、騎馬戦の話で盛り上がる。
みんな口々に誰それがかっこ良かったと品定めをしている。
「ねぇねぇ、あの黒尽くめの子は誰?誰か知らなぁい?」
「黒い子ちょーかっこ良かったぁー」
「キャハ、声掛けにいっちゃおっか?」
莉壱に対して興奮気味な声があがる。
みんな長谷川くんの弟だって知らないらしい…
「私は、植田光政くんがかっこ良かったなぁ」
「あー私も!あのパンチの打ち方、男らしいよね」
元々、眉毛が濃くきりっとして口が大きい光政の顔は男くさい顔をしている。
光政の株が急上昇する予感がする。
「派手にやったねぇ」
「都羽さん、俺、アイツに2発ぶちかましたよ!」
やっと腫れが引いたのに、また酷く顔を腫らし鼻血を垂らしながら、笑顔で喜んでいる。
「まじか?すごいな」
「褒めて褒めて!」
「よしよし」
ぐしゃぐしゃになった光政のツンツンヘアをさらにぐしゃぐしゃ撫でてやる。
「へっへっへへへっ…」
光政は前歯を1本欠いた笑顔のまま、再び引き摺られていった。
グラウンドの片隅でクラスメイトとひと塊りになってお弁当を囲み、騎馬戦の話で盛り上がる。
みんな口々に誰それがかっこ良かったと品定めをしている。
「ねぇねぇ、あの黒尽くめの子は誰?誰か知らなぁい?」
「黒い子ちょーかっこ良かったぁー」
「キャハ、声掛けにいっちゃおっか?」
莉壱に対して興奮気味な声があがる。
みんな長谷川くんの弟だって知らないらしい…
「私は、植田光政くんがかっこ良かったなぁ」
「あー私も!あのパンチの打ち方、男らしいよね」
元々、眉毛が濃くきりっとして口が大きい光政の顔は男くさい顔をしている。
光政の株が急上昇する予感がする。