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甘えた
第1章 01
結愛花と長谷川くんが付き合ったという話はあっという間に学校じゅうに広まった。
校内で長谷川くんの存在を知らない人は…たぶんいない。
イケメンで親が金持ちでケンカも強くて、彼の地元の不良グループのトップともなれば女の子が憧れちゃったりする。
近隣校の男子生徒にすら名前を轟かせている。
常に注目の的である長谷川くんの彼女ってことになれば、結愛花も必然的に注目される。
いい意味でじゃなく、悪い意味で…
長谷川ファンの嫉妬に狂ったかげ口を聞くこともしばしばあった。
聞くに堪えない悪意に満ちた根も葉もない噂話は日を追うごとに内容が酷くなる。
真実を知っているあたしは怒りに震えながらもスルーして耐えられる、でも結愛花はどうだろう?
繊細な心の持ち主で泣き虫のあの子には耐え難い話なんじゃ…
学校から帰るとすぐに結愛花の家に行った。
「おばちゃーん、こんにちは」
玄関から大声で結愛花のお母さんに声を掛ける。
「あら、都羽ちゃんいらっしゃい。あっ、今日炊き込みご飯にしたから持って行って」
「いつもありがとうございます。お邪魔しまーす」
校内で長谷川くんの存在を知らない人は…たぶんいない。
イケメンで親が金持ちでケンカも強くて、彼の地元の不良グループのトップともなれば女の子が憧れちゃったりする。
近隣校の男子生徒にすら名前を轟かせている。
常に注目の的である長谷川くんの彼女ってことになれば、結愛花も必然的に注目される。
いい意味でじゃなく、悪い意味で…
長谷川ファンの嫉妬に狂ったかげ口を聞くこともしばしばあった。
聞くに堪えない悪意に満ちた根も葉もない噂話は日を追うごとに内容が酷くなる。
真実を知っているあたしは怒りに震えながらもスルーして耐えられる、でも結愛花はどうだろう?
繊細な心の持ち主で泣き虫のあの子には耐え難い話なんじゃ…
学校から帰るとすぐに結愛花の家に行った。
「おばちゃーん、こんにちは」
玄関から大声で結愛花のお母さんに声を掛ける。
「あら、都羽ちゃんいらっしゃい。あっ、今日炊き込みご飯にしたから持って行って」
「いつもありがとうございます。お邪魔しまーす」