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甘えた
第6章 06
店内は外国の装いでおしゃれ感満載…輸入食品がいっぱい並んでいる。
見たことも無い野菜や果物もあった。

けどやっぱ……奥さん!お高いわぁ。

ぐるっと店内を一周すると一人で浮足立ちながら出口に向かった。

「飯は?」

背後からそう言われて思い出した。

見学に来たわけじゃなかったのよね。

「じゃあ、オムライスでいいでかな?」

また入り口に戻り、かごを手に取ると2周目に突入した。

「ひょっとして作ってくれるの?」

食材をかごに入れているとニヤリとあたしの顔を覗き込む。

「うん、作るよ」

「ふーん、料理出来るんだ?」

「家は父子家庭だからね、そこそこは出来ますよ?ね、お米ってある?」

「ない」

「塩とか砂糖とか調味料くらいあるよね?」

「ない」

えええっーそっから揃えるの?それはそうだよなぁ、料理なんてしなさそうだし。
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