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intimidation love
第5章 暗闇に沈む時
昔から、夜が苦手だった。
正確には、暗くなるから夜が苦手なのだ。
眩しいと感じながらも電気をつけっぱなしで眠る事がほぼ毎日で、今ではそれすらもすっかり慣れてしまっていた。
それでも眠れない時は、ハル君が私を抱き締めてくれた。
私が眠るまで、ハル君は起きていてくれた。
私が朝まで眠れない時は、ハル君も朝まで眠らないでいてくれた。
二人で一緒に隈を作っていた事も、過去に何回もあった。
でも、ハル君が私と一緒に寝てくれる事は最近ではもう殆ど無い。
もういい加減、子供のお守りに疲れたのかもしれない。
*****
「…やけに早いな」
いつも起こされていた私が先に目覚めていた事に、ハル君はあからさまに怪訝そうな表情を見せた。
「おはよう。ハル君、髪の毛ボサボサだよ?」
部屋の前で突っ立ったっているハル君の元へ駆け寄り、背伸びをして寝癖へと手を伸ばす。
ハル君はそんな私の手をやんわりと手を振り払い、洗面台へと直行する。
最近のハル君は、私から触れようとするとさりげなく拒むようになった。
頭を撫でてくれたりはするけれど、それ以上のスキンシップを取って来る事はない。
おそらく、練習台になって貰った時からだ。
「ハル君て彼女居ないの?」
唐突な質問に、ハル君は口を付けたコーヒーを勢い良く吹き出した。
「…そんな驚くような事?」
「何なんだ…急に。おまえ、俺に一度もそんな事聞いて来た事ないだろうが」
言われてみれば、そうかもしれない。
だからと言って、興味が無かったわけじゃない。
実際、ハル君は既に結婚していてもおかしくない年齢だ。
単にハル君が、そういう話を一切私にして来ないだけであって。
正確には、暗くなるから夜が苦手なのだ。
眩しいと感じながらも電気をつけっぱなしで眠る事がほぼ毎日で、今ではそれすらもすっかり慣れてしまっていた。
それでも眠れない時は、ハル君が私を抱き締めてくれた。
私が眠るまで、ハル君は起きていてくれた。
私が朝まで眠れない時は、ハル君も朝まで眠らないでいてくれた。
二人で一緒に隈を作っていた事も、過去に何回もあった。
でも、ハル君が私と一緒に寝てくれる事は最近ではもう殆ど無い。
もういい加減、子供のお守りに疲れたのかもしれない。
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「…やけに早いな」
いつも起こされていた私が先に目覚めていた事に、ハル君はあからさまに怪訝そうな表情を見せた。
「おはよう。ハル君、髪の毛ボサボサだよ?」
部屋の前で突っ立ったっているハル君の元へ駆け寄り、背伸びをして寝癖へと手を伸ばす。
ハル君はそんな私の手をやんわりと手を振り払い、洗面台へと直行する。
最近のハル君は、私から触れようとするとさりげなく拒むようになった。
頭を撫でてくれたりはするけれど、それ以上のスキンシップを取って来る事はない。
おそらく、練習台になって貰った時からだ。
「ハル君て彼女居ないの?」
唐突な質問に、ハル君は口を付けたコーヒーを勢い良く吹き出した。
「…そんな驚くような事?」
「何なんだ…急に。おまえ、俺に一度もそんな事聞いて来た事ないだろうが」
言われてみれば、そうかもしれない。
だからと言って、興味が無かったわけじゃない。
実際、ハル君は既に結婚していてもおかしくない年齢だ。
単にハル君が、そういう話を一切私にして来ないだけであって。