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裏切りのエチカ
第1章 裏切りのエチカ

ついたのは温泉町の瀟洒な洋館だった。
私は荷台から下ろされ、MPに引き渡された。
「私ら目をつけられてるからね、派手な殺しなんか出来ないんだ。残念だけど、MPの変態共にアンタの始末は任せた。毛唐になぶり殺されるんだな」
イクミはMPから金を受け取っていた。
私は文字通り売られたのだ。
でも、正直、助かった、と思った。
少なくとも虫に食われて死ぬよりはましだろう。
私は縛めを解かれ、トボトボと、通訳の日系人に連れられて部屋へと案内された。
明らかに堅気ではない女達が、私をジロジロと眺めていた。
ああ私もパンパンになるのだ、と思った。
身体を売る覚悟は出来ている。
まだ処女だけど。
通訳のシロシタさんに連れられて入った部屋は思ったより広く、大きな鏡台とダブルのベッドが置かれてあった。
「ここは奥様の部屋です」
そうだろう、まさか、ここが私の部屋のはずがない。
「ここで奥様のお世話をするのが、あなたの仕事になります」
「それだけ?」
「はい。それだけです」
シロシタさんは意味深な笑みを作った。
「すぐに温泉に入って着替えて下さい。食事をすませたら、すぐにお仕事です」
お仕事、はあ、という感じだった。
何もかも別世界で、キョトンとするほかなかった。
私は荷台から下ろされ、MPに引き渡された。
「私ら目をつけられてるからね、派手な殺しなんか出来ないんだ。残念だけど、MPの変態共にアンタの始末は任せた。毛唐になぶり殺されるんだな」
イクミはMPから金を受け取っていた。
私は文字通り売られたのだ。
でも、正直、助かった、と思った。
少なくとも虫に食われて死ぬよりはましだろう。
私は縛めを解かれ、トボトボと、通訳の日系人に連れられて部屋へと案内された。
明らかに堅気ではない女達が、私をジロジロと眺めていた。
ああ私もパンパンになるのだ、と思った。
身体を売る覚悟は出来ている。
まだ処女だけど。
通訳のシロシタさんに連れられて入った部屋は思ったより広く、大きな鏡台とダブルのベッドが置かれてあった。
「ここは奥様の部屋です」
そうだろう、まさか、ここが私の部屋のはずがない。
「ここで奥様のお世話をするのが、あなたの仕事になります」
「それだけ?」
「はい。それだけです」
シロシタさんは意味深な笑みを作った。
「すぐに温泉に入って着替えて下さい。食事をすませたら、すぐにお仕事です」
お仕事、はあ、という感じだった。
何もかも別世界で、キョトンとするほかなかった。

