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裏切りのエチカ
第1章 裏切りのエチカ
 奥様だけではない、何人もの白人女性がやってくるようになった。
 私は最初は抵抗があったけど、だんだんと自分からも触れることが出来るようになり、ついには舐めた。
 白人女性特有の激しいワキガにも慣れ、むしろこのお仕事を楽しむようにさえなっていた。
 そんなある日、シロシタさんが、
「今日はパーティですから」と意味深な目をして言った。
 約束の時間に会場に下りていくと、いきなり女性のMPに両脇を拘束された。
 奥様やそのほかの女性達が拍手で私を迎えた。
 MPは私の服を一枚ずつ脱がしていった。
 こういう日が来ることはなんとなくわかっていた。
 けど、まあ、殺されはすまい、と思っていた。
 恥辱か、苦痛か、そのどちらもか。
 とにかく耐えればいいのだ。
 戦争で死ぬことに比べれば。
 私は会場の真ん中に設営された拘束台に、両手をYの字に広げる形で縛り付けられた。
 もう身体のどこも隠せない。
 股間を屹立させた全裸の黒人男性が入って来た。
 まさか!
 そういう趣旨のパーティ?
 確かにこれまで誰も、私にそういうことをしては来なかった。
 みんなで私が女になる瞬間を見るってこと?
「リラーックス、リラーックス」
 何人もの女の唇が私の身体を這い回り、もちろんそこにも誰かの舌があった。
 何度かの「エクスタシー」に堕とされ、もう頭も朦朧となったところで、いきなり拍手が起きた。
 そこに何か違和感があり、奥様は、
「ユーアーントヴァージン」と言い、血に染まった黒人男性のそれを皆に見せたのだった。
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