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ドS教授は変態です。
第2章 最悪の出会い


「ちょっと‥!お、おろして!」

「うるさいな、運んでやるよ。家、どこ?」

「いや‥ほんと、大丈夫ですって」

構うことなく歩き出す。

「お前、ほんと可愛くねーな。初対面のやつ、殴るし」

「可愛くないので。殴ったのは、あなたが顔を近づけすぎるからで‥」

気づけば立ち止まり、じっと顔を見られている。

細められた眼に、ゾクリとなんかわからない感覚が背中をかけた。

「‥‥殴って‥、ごめんなさい‥。あと、助けてくれて、ありがとう‥ございました。」


「‥‥2割‥。」


「は?」

「足りない。」

「え」

「俺が受けた心理的ダメージと、身体的ダメージ。追い払ってやった労働的対価と、今運んでやってるのも合わせて、全然足りねーなって話。」

(ええーーー!!あんたにも悪いとこあるってのに、なにこの傍若無人な考え方は‥。)


「タクシー乗るぞ」

話の流れを無視して、どんどん進む。

「あの、自分で帰れるから!」

「泊めて。」

「え?」

「今日お前の家、泊めて。」


「は?ちょ、なに言って「あ、タクシー来た」」


混乱しているうちに、タクシーに並んで座ってしまった。

な、なんなの‥この展開は‥!

家に着いたら、当然のように降りる。


「ちょっと‥!ほんとに泊まる気なの?」

「うん」

「うん、って‥。拒否します!」

「まぁ、いいけど、残り8割必ず返してもらうからな?」

そういって、頭を撫でてくる。

何、いつのまにか、私この人に貸しができているわけ?

いつか必ず返すってまた会わないといけないということ?

そんなの、

絶対、絶対、絶対にごめんだ!


「わかった。泊まっていいわよ。」

「仕方ないな、泊まってやるか。早くカギあけろ」

こ、い、つ‥‥

だめだ、ペースが握られてる。


「はぁ。」

わかりやすくため息を吐いて私は家のドアを開けた。

親戚の叔母が使っていて、今は海外に行っているため

借りているマンション。

とても、私の給料では買うのも借りるのも無理だ。

まぁ、それを説明する気もないけど。


部屋はいくつかあって、使ってない部屋があるからそこに布団をしいてやるか。


ああ、面倒くさい。

取り敢えず、おふろはいりたいわ。。。
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