この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
癖の下僕
第7章 4話 市ヶ谷あかり
金曜の夜七時、新藤へ言われた通りあかりはこのあいだ新藤と初めて会った六本木のイタリアンレストランの席に一人で座っていた。
五分ほど遅れて新藤がやってきた。
「いや、遅くなって悪かったね」
新藤はそう言うと悪びれた様子もなくあかりの正面に座った。
「今日は来てくれてありがとう。とりあえず僕がまた適当に注文をするよ」
そう言った新藤の左腕には、今日はロレックスの腕時計が光っていた。
注文を終えると、新藤が切り出した。
「このあいだの条件だけど、これから君が僕のものになる・・・ということでどうかな」
まじめな顔をしてそう条件を出してきた新藤に対して
「それは、私に愛人になれってことですか」
と返した。
「愛人?・・・そうじゃないよ。奴隷になってもらいたい。その代わり、今後君の生活と、九段下啓のことはすべて僕に任せてくれて構わない」
ドレイ?一瞬あかりは目の前の男が何を言っているのかわからなかった。なんと言っていいのか困っているあかりに新藤は続けて言った。
「ドMな君にとっては、いい条件だと思うよ。それとも・・・ほかにご主人様がいるのかな」
そう聞かれあかりは、
「何を言っているのかわかりません」
と、答えた。
「まあそれなら、まずはこの後、僕にだまってついてきくれば、これから君が何をすればいいのかを、丁寧に教えてあげるよ」
あかりが、言い返そうとすると、丁度料理が運ばれてきた。
あかりは仕方なく、ワインを少し傾けてから、納得いかない顔でそのワインをス少し飲んだ。以前に飲んだワインはもっと美味しかった気がするが、そのワインは少しだけ苦みが混じった味がした。
以前より品数が少なくなった食事を食べ終え、グラスのワインを飲み干すと、あかりの視界がグラグラと揺れ始めた。
たった一杯のワインで酔いつぶれるほどあかりは酒に弱くない。ろれつが回らず、上手く話すこともできない。
すると、新藤は「大丈夫かい」と声をかけ、あかりの肩を抱え、店を出てタクシーに乗り込んだ。あかりは、新藤が以前とは違う住所を運転手に告げるのを聞き届けると、意識を失った。
五分ほど遅れて新藤がやってきた。
「いや、遅くなって悪かったね」
新藤はそう言うと悪びれた様子もなくあかりの正面に座った。
「今日は来てくれてありがとう。とりあえず僕がまた適当に注文をするよ」
そう言った新藤の左腕には、今日はロレックスの腕時計が光っていた。
注文を終えると、新藤が切り出した。
「このあいだの条件だけど、これから君が僕のものになる・・・ということでどうかな」
まじめな顔をしてそう条件を出してきた新藤に対して
「それは、私に愛人になれってことですか」
と返した。
「愛人?・・・そうじゃないよ。奴隷になってもらいたい。その代わり、今後君の生活と、九段下啓のことはすべて僕に任せてくれて構わない」
ドレイ?一瞬あかりは目の前の男が何を言っているのかわからなかった。なんと言っていいのか困っているあかりに新藤は続けて言った。
「ドMな君にとっては、いい条件だと思うよ。それとも・・・ほかにご主人様がいるのかな」
そう聞かれあかりは、
「何を言っているのかわかりません」
と、答えた。
「まあそれなら、まずはこの後、僕にだまってついてきくれば、これから君が何をすればいいのかを、丁寧に教えてあげるよ」
あかりが、言い返そうとすると、丁度料理が運ばれてきた。
あかりは仕方なく、ワインを少し傾けてから、納得いかない顔でそのワインをス少し飲んだ。以前に飲んだワインはもっと美味しかった気がするが、そのワインは少しだけ苦みが混じった味がした。
以前より品数が少なくなった食事を食べ終え、グラスのワインを飲み干すと、あかりの視界がグラグラと揺れ始めた。
たった一杯のワインで酔いつぶれるほどあかりは酒に弱くない。ろれつが回らず、上手く話すこともできない。
すると、新藤は「大丈夫かい」と声をかけ、あかりの肩を抱え、店を出てタクシーに乗り込んだ。あかりは、新藤が以前とは違う住所を運転手に告げるのを聞き届けると、意識を失った。