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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第49章 次期社長について
どこを探してもオフクロは見つからない、ましてや車ごと密輸船に拐われて太平洋を横断している最中だ。

達也は切羽詰まった口調で更に続けた。

「いいか、オレは昨日警察に捜索願いを出した。多分そっちにも警察が来るはずだ。お前、今日はどこにも出るんじゃないぞ、解ったな?」

【う、うん。でも全く連絡つかないって、どこで何やってんだろう…】

このバカが!随分と呑気なヤツだな。

次はお前がターゲットになることも知らずに毎日夜遊びとは。

達也を連日のように連れ出している小島も達也からいくらかの謝礼を受け取って、亮輔を毎日のように連れ出している。

いつも一緒にいる亮輔と母親を分断させる作戦は効を奏した。

「いいか、オレはこれから会社に行くから何かあったら必ず連絡しろよ、解ったのか?」

達也が語気を強めた。

亮輔はその声に気圧されて、うんと言うしかなかった。

電話切って達也は会社に行く為、スーツに着替えた。

今日は警察が来るはずだ。

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