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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第55章 マンションを売り飛ばす

約束通り、達也はあのマンションを売却して、その金額を全て沢渡に渡すつもりだ。

あのワンルームマンションは新築で、立地条件も良い。
かなりの額で売却出来るだろうと、計算した。
その金額で沢渡をこっち側に誘い込むなら安いもんだ。

「解りました。では達也さん、いや、失礼しました。社長、気をつけていってらっしゃいませ」

沢渡はお辞儀をして会議室を出た。

「とうとう目標を達成できたわね…アナタってホントに凄い人物だわ」

鴨志田は鴨志田で、母親の財産のいくらかを貰う約束で、沢渡を自慢の肉体を使い、罠にはめ、達也の意のままに操作できるようにまで成功した。

「まだまだ、これからだ。これからが始まりなんだよ。じゃ行こうか」

そして二人は会社を出て、不動産巡りをした。

すぐに買い手が見つかり、出来るだけ高値で売却できるように。

会社の事は沢渡に任せればいい。自分はは鴨志田と共に売却の為に奔走する。

達也は事前に沢渡と打ち合わせをしていた。

「沢渡さん、僕はしばらくの間、マンション売却の為に外に出ます。出来るだけ早く、そして高く売却できるような不動産を見つけ出しますので。
沢渡さんとの約束は必ず守りますので、会社の事をお願いします」

「解りました。しかし、どうやってそんな都合良く売却できるんですか?」

達也は沢渡に耳打ちした。

「鴨志田を使います。経営コンサルティングとして優秀ですが、それ以前に…これはまだ内密にしておきたいのですが、夜の交渉もかなりの腕前らしく」

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