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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第60章 ソープランドはアンタに任せる

ソープ嬢だった鴨志田を救ってくれたのは達也だ。
しかし、その恩返しは十分してきたはず。なのにまたソープに関われって、これじゃ秘書から降格させられたような気がしてならない。

「じゃ、何?アタシは秘書を降ろされて左遷させられるのと一緒じゃない?」

鴨志田は頭を抱えてテーブルに突っ伏した。

「そう言うな。秘書の時より金はかなり良いんだぞ。まぁ、やり方次第じゃ、巨額の金が転がり込んでくるんだが。
じゃあ、アンタがやらないなら他のヤツに頼もうかな。やりたがってる連中はいっぱいいるし、別にアンタじゃなくてもいいからな、この話は」

鴨志田は顔を上げ、達也の顔を見た、いや顔というより目を見た。

いつもは冷酷で人を見下ろすかのような目付きをしているが、今日の目付きは至って穏やかだ。

鴨志田もソープ時代に色んな客を相手にしてきた経験から、目を見て会話をすればその人の考えも解るようになっていった。
イヤという程、人間の醜い部分を見せつけられて、それが人を見極める事が出来るようになった。

しばし考え込み、鴨志田はどういう店のイメージにするのか達也に聞いてみた。

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