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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第62章 兄と呼ぶんじゃねぇ!
夢の中で亮輔は母親と過ごした日々を見ていた。

何か母親が亮輔に言おうとしているが、上手く聞き取れなくて、目の前にいる母親の姿が徐々に消えていく。
亮輔は母を追うが、足が上手く動かない。

そして母親は視界から消え去った。

亮輔はハッと目を覚まし、何だ夢か、と胸を撫で下ろした。
時計を見ると、朝の5時を回っていた。

しかし、イヤな夢だ。
急に目の前から母親が消えていくなんて。

ふと亮輔は不吉な予感がした。
(もしや、オフクロはもうこの世にいないのでは…?)
いや、まさかそんな事は無いだろう。
だが、いつまで経っても母親の手掛かりさえ解らず、亮輔は不安になってきた。

警察は何をやってるんだろう?
ちゃんと捜索をしてるのだろうか?

達也が言うには、母親は巨額の負債を抱え、行方をくらましたと言ってた。

本当にそうだったのだろうか?
一緒に住んでいて、そんな素振りは一度たりとも見たことはない。

いくら血の繋がってない母親とはいえ、何でも包み隠さず、亮輔には話してきた。

そして、毎晩のように激しく抱き合い、肉棒を貪った。
そんな母親がある日突然いなくなるなんて事が理解し難い。

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