この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第62章 兄と呼ぶんじゃねぇ!

「アニキ、探したよ。何で連絡がつかないんだよ?」

亮輔は達也に向かい、何故連絡がとれなかったのか聞いてみた。

達也は無言だった。

「何だよ、何で黙ってんだよ?」

更に亮輔が詰め寄ると、達也は右の拳を亮輔の顔面に叩き込んだ。

「ぐゎっ…」

いきなり殴られた亮輔は何も出来ず、よろけた。

すかさず達也は亮輔の頭を掴み、壁に叩きつけた。

ゴン!という音を立てて亮輔はうずくまった。
そして達也は亮輔を蹴りまくった。
革靴で蹴られ、口や鼻から大量の出血が流れた。

大の字になって倒れている亮輔を見下ろし、達也はスーツの襟を直し、吐き捨てるように言い放った。

「誰がアニキだ?テメーはどっからこんなとこに入ってきたんだ、おいっ!これは住居不法侵入だぞ、聞いてんのか、コラァ!」

更に達也は亮輔の顔面を踏みつけた。

「言っとくが、オレはお前の兄じゃない。何が目的でここに来たか知らねえが、オレとお前は全く血が繋がってないんだよ。
解るか?血の繋がらねえ兄弟なんて兄弟じゃねーんだよ!」

「…っ!」

激痛に追い打ちをかけるように達也は本当の事を告げた。

「お前はあの女と、あの女を養子縁組にした義理の父親との間に生まれたガキなんだよ!今後一切オレの事を兄と呼ぶな!
本来ならテメーは古賀なんて名字じゃねえんだよ、解ったかコラァ!」

更にもう1発蹴りを見舞い、懐から財布を取り出し、何十枚と入っている一万円札を宙にばらまいた。

「これは慰謝料と手切れ金だ。いいか、2度とここに近づくんじゃねえぞ!もし近づいたらテメーの命は保証しねえぞ、解ったのか、おいっ!」

達也は亮輔に唾を吐きかけ、地下のエレベーターに乗っていった。

倒れている亮輔の周辺には一万円札が散らばっていた。

顔面を血に染めながら、亮輔は落ちている一万円札を拾った。

殴られ、蹴られた事より、達也とは全く血の繋がってない事の方がショックだった。

放心状態のまま、ただひたすらに一万円札を拾って、亮輔は再び倒れた。

「…あのヤロー、裏切りやがったな…もしかしてオフクロも…」

激痛のあまり、しばし立ち上がれなかったが、達也に対し、激しい憎悪を抱いた。


/764ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ