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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第75章 時代錯誤な元ヤンのやつら
「古賀、休みの日って何してんだ?」

「いや、特に。ゲームしたり、ゴロゴロ寝ていたりとか」

「ウソつけ、毎日コレばっかりやってんだろ?」
とオナニーをする仕草をしてゲラゲラ笑っていた。

バカか、オレはセックスには困らないんだよ、テメーがオナニーしてろ、何なんだコイツは馴れ馴れしいヤツだな。

オレは返事をしないでシカトしていた。

「やだ、坂本さんたら、古賀くん返事に困ってるじゃん」

向かいに座っていた、20代後半ぐらいの女が笑いながら、会話に入ってきた。

「オレなんて、お前ぐらいの年はしょっちゅうマスかいてたぞ。なぁ、そうだよな?」

坂本は他の男達に同意を求めていた。

いつしか話は、坂本を中心に、その同時流行った出来事を懐かしがりながら盛り上がっていた。

坂本は中学を卒業した後、町工場に就職し、今は1児の父らしい。

「オレやんちゃだったからさ、全く勉強してなかったから、入る高校無かったんだよ!」

そのうち、武勇伝を語るようになり、他校の生徒としょっちゅうケンカしたとか、バイクに乗って夜はヤンキー仲間とたむろしていただの、こっちにしてみたらどうでもいい話だ。

オレは「へー」とか「そうなんですか」しか言わずに右から左へ聞き流していた。

坂本だけじゃなく、他の何人かも、昔はヤンキーだったらしく、楽しそうに当時の話をしていた。

(あぁ、もう帰ろう!ダメだ、こんなとこは)

オレは席を立ち、テーブルに五千円札を置いた。

「あの、すみません、明日朝から用事あるんでこれで失礼します」

ぺこりと頭を下げ、部屋を出た。

くっだらねぇ、何がヤンキーだ。
バカだから高校に入れなかった事が自慢話かよ。

やっぱ、オレは人と仲良くなることは出来ないな、改めて感じた。


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