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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第76章 兄の幻影
どういうワケか、オレには何かと話しかけてくる。
オレは毎日、舗装の工事で汗臭いまま学校に来てるのに、何とも思わないのだろうか。

汗だくで薄汚れた服を着たオレと、カジュアルでセンスの良い凜が隣だと、オレの薄汚さが際立って晒し者みたいだ。

それでもお構い無しに凜はちょくちょくオレに話しかけてくる。

話といっても、特に共通の話題は無い。
おまけに年が5つ離れているから、何を話せばいいのか解らないので、オレから話し掛ける事はない。

今日は仕事でこんな事があった、この前観たテレビの話とか、そういった類いの話を主にしていた。

何せ女とこうやって会話したことがないから、接し方が解らない。

今までは会ってすぐセックスという事しか経験の無いオレにとって、会話は苦手だ。

ハッキリ言ってしまえば、女なんて性欲処理の道具としか思ってない。

誰も信じないし、恋愛もするつもりは無い。

これがオレ自身を守る術だと、身をもって知らされたからだ。

授業が終わり、帰るとオレはすぐに繁華街へ向かう。

通いなれたソープに入り、指名はせずに、店員に任せっきりにしている。

どのソープ嬢が来ても、ヤル事は同じだし、テクニックだって、母親と比べたら雲泥の差だ。

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