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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第76章 兄の幻影
案の定、オレはイカずにソープ嬢がイッて時間が終了する。

これで何回目だろうか、こんな後味悪い思いをするのは。

店を出て、家に帰り、母親との性行為を思いだし、オナニーをして、満足感を得る。

何の為に毎晩風俗に行ってるのかバカらしくなってきた。

母親は今ごろ、どこで何をしているんだろうか?

出来る事ならオレが海外に行って探し出したい。

東南アジアか南米か、行く気になれば金もまだ余ってるし、明日からでも飛び立つ事は出来る。

だが、実の母、鴨志田の遺言となった、学校だけは卒業して欲しい、それだけは守ろうと思い、真面目に学校に通っている。

更に厄介なのは、母親や鴨志田の事を思い浮かべると同時に、あの最低最悪な兄の顔もちらついてくる。

もうこの世にはいないが、あのニヤけた顔を思い出す度にムカついてくる。

遺骨をドブ川に投げ捨てた事には後悔していない。むしろあの場所が1番相応しい。

だが、振り払おうとしても、あの顔が時折脳裏をかすめ、オレは兄の幻影を振り払えずにこの先も生きていかなきゃならないのか、そう考えると、気がおかしくなりそうだ。

兄の幻影を消し去りたいが為に、毎日汗だくで働き、夜は学校で勉強し、帰りは風俗でセックスをする。

だが、どの最中でも兄の顔が浮かんでくる。

アイツは死んだんだ、それも不様に電車に轢かれ、ただの肉の塊と化してくたばったんだ。

そう自分に言い聞かせながら拭い去ろうとしても、オレの身体にベットリと付きまとうが如く、離れない。

どうやったら兄の幻影から逃れられるのだろうか、そんな事ばかりを考える日々が多くなった。
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