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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第78章 レンタルボーイ、レンタルガール
駅前には既に凜が到着しており、その居酒屋へ入った。

洋風居酒屋というだけあって、レンガ造りの建物に、店内は壁に絵画がいくつか飾っていて、白を基調とした、いかにも女子ウケしそうな店だ。

オレのと凜は店内に仕切られた個室に入った。

「古賀くん、何飲む?お酒とか飲めるの?」

オレ未成年だぞ、未成年に酒すすめてどうするんだ。

「いや、まだ未成年だからウーロン茶で」

「えぇ~、ウーロン茶?私、古賀くんの年の頃はもうお酒飲んでたよ」

知るか、凜はビールを注文した。

「じゃカンパーイ」

「…乾杯」

ビールとウーロン茶で乾杯かよ。

テーブルには、カルパッチョやガレットの様な洋風のツマミが所狭しと置かれていた。

「古賀くん、今の仕事キツい?」

唐突に凜が仕事の事を聞いてきた。

「いや、まぁキツいっちゃキツいけど」

そりゃキツいよ、何せ道路を造るんだから、アスファルトを地ならししたり、残土を運んだりするから、思いっきり肉体労働だ。

気のせいか、肩や腕回りに筋肉が付いてきたような。

「で、給料いくらぐらい貰ってるの?あ、すいませーん、赤ワインとカプレーゼ!」

ビールからワインか。
コイツかなり飲む方なんだろうか。

「給料?まだ見習いだからそんなに貰ってないよ」

何なんだ、いきなり仕事の話から給料の話してくるなんて。

「そんなにって、どのくらい?」

人の給料に興味あるのか?

「だからそんなに貰ってないって」

「具体的にいくらよ?」

しつけーヤツだ、給料の話するなら、まずお前がいくら貰ってるのか言え。

「何で給料の話にこだわるの?」

凜は注文した赤ワインを飲みながら、ほろ酔い気分でしつこく給料の話をしてくる。

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