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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第111章 お願い、養子になって
「オーナー、オレには友達なんていません。欲しくもないです」

オーナーはジッとオレの顔を見つめた。

「そんな悲しい事言っちゃダメ。仲間は必要なのよ」

オーナーはオレを諭すような口調で語りかけるが、オレはもう決めたんだ。

「もう、人に裏切られたり、周りの人間達が死んでいくのを見たくないんです。だから決めたんです。もう誰も信じない、誰も愛さないと」

「それはね…今までの亮輔くんが人を見抜けなかっただけ。
いい、これからは人を見極めて、信頼出来るお友達を作りなさい」

こればっかりは従うことは出来ない。

オレはもう人に振り回されるのはたくさんだ。

「これからは私の事をお母さんだと思って、遠慮なく甘えていいから。あっ、でもオチンチンのついてるお母さんさんなんておかしいわよね、アハハハハ」

お母さんか…

確かにオーナーはニューハーフだが、母親とそっくりだしたな。

「亮輔くんに欠けてるのは、喜怒哀楽の喜楽で、怒哀の部分しかないの。そんな人生なんて淋しいじゃない?人は1人じゃ生きていけないの、解る?だからアナタが経験を積んで、本当に大切な人をみつけるの、いい?」

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