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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第111章 お願い、養子になって
どうしても学校だけは卒業したい。生みの母、鴨志田との約束でもある。

「学校?そうね、学校ぐらいは出ておかないとね。亮輔くんは普通ならまだ高校生だからね」

「はい、それと…大学にも行ってみたいんです」

「大学?大学で何かする事でも見つかったの?」

いつものように頭を撫でながらオーナーは優しく問いかけた。

「いえ、何をするのかはまだ決めてません。でも、大学には行ってみたいんです。そこで何か目標が見えてきそうな気がして…」

オーナーはそっとオレを包みこみ、耳元で囁いた。

「いいわよ…でもね。1つだけお願いがあるの」

「何ですか?」

珍しくオーナーが恥ずかしそうにして顔を赤らめた。

「養子になったら…私の事、お母さんかママって呼んでくれる?こんなオチンチンついてるのに変だけど…でも言われてみたいの、お母さんとか、ママって」

戸籍上では男でも、身体と脳は女だ。
やっぱり子供が欲しいという事なのだろう。
母親の事は勿論、鴨志田だってオレの母親だ。
そしてオーナーが3人目の母となるのか…
複雑な心境だな…
母親が元に戻った場合、どうすればいいのやら…

仮に母親が元に戻っても、以前のように妖艶で吸い込まれるような目をしてるのかな。
多分それは無理だろう。

それにオーナーは母親に憧れていたと言うんだから、母親の面倒も見てくれるはずだ。

「もし、母親が元通りに戻らなくても、母親の面倒も見てくれますか?やっぱり何だかんだ言っても、母親は母親ですから」

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