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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第115章 ヤル気の起きない日々
オレにはそう思えてきた。

実際のところは解らない。

ただ天国で安らかに眠って欲しい。

オレは母親の葬儀の費用までは捻出できたが、墓を建ててやる金など残っていなかった。

母親の遺骨と共に暮らし、オレはしばらく何もヤル気が起きず、部屋にこもったまま、母親の遺骨に話しかける日々を過ごした。

だが、働かないとアパートの家賃も払えない、食費や光熱費も賄う事が出来ない。

仕方なくオレは、引っ越しの仕事に就いたが、やたら重たいテレビやら冷蔵庫、テーブルをエレベーター無しのアパートやマンションで階段を上り下りしながら運ぶのはかなりの重労働だ。

すぐに腰を痛めてしまい、僅か半月で辞めてしまった。

次はなるべく身体に負担がかからない仕事をしようと、ガードマンの仕事に就いたが、炎天下の中、車を誘導しているだけで汗だくになり、しかもただ立っているだけという仕事に嫌気が差し、1週間で辞めた。

次はどんな仕事にしようか、色々と探してみるが、生き甲斐を求めて仕事を探しているワケではないので、段々とアホらしくなってしまい、また引きこもる日々を送った。

自分の身体を売って得た仕事に慣れてしまったのか、普通に働く事が出来なくなってしまった。

それならばホストにでもなろうかとも考えたが、オレは酒が飲めないし、セックス以外で女を悦ばせる術を知らない。

いわゆるコミュ障というヤツで、何を話せばよいのやら、全く解らない。

しかもオレは税金を払っておらず、国民年金や国民保険の金すら滞納したままだ。

家賃ですら、期日に間に合わず、遅れてしまう事も度々あった。

どうにかして働かなきゃと思う半面、額に汗して働くのがどうしても無理だという、拒絶反応を起こしていた。

いっそ、生活保護でも受けよう、なんて考えたが、オレは健常者で、生保を受ける資格じゃない。

こんな調子で、働いては辞め、また働いては辞めるという、堕落した生活を送って、気がついたらオレは成人を迎えてしまった。

何がしたいのか?何がやりたいのか?何を目標にしたいのか?
毎日自問自答するが、答えは出てこない。

母親の遺骨を持って、ホームレスにでもなろうかと考えていた。




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