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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第116章 何故生きているのか?
実母の鴨志田と約束した、何があっても高校だけは卒業して欲しいという事も果たしていない。

レンタルクラブ会員になった時に、定時制高校は中退した。

その後、通信科の高校に行こうと思ったが、生活するだけで精一杯だったので断念した。

何もかもが中途半端で終わっている。

成人になり、真剣に将来の事を考えなきゃならないはずの年齢になっても、何をすればいいのやら解らず、ただ1日が過ぎていく。

まともに仕事しても、半年すら続かず辞め、またハローワークや求人サイトで仕事を見つけ、就職が決まっても、周囲との温度差を感じ、すぐに辞めてしまう。

履歴書を何通書いたのだろうか。
面接を何回しただろうか。


一体どこでどう間違ってしまったのだろうか。
いや、生まれてきた時点で既に間違えていたのかもしれない。


オレは15才という多感な時期にあまりにも多くの経験をしてきた。
決して人には言えない、言っても信じないであろう経験をしてきた。


良く言えば刺激的、悪く言えば不運な日々を送った。

そのせいか、喜怒哀楽という感情は無くなり、常に無表情という鉄仮面のような顔になってしまった。

根底にある、誰も信じない、誰も愛さないという閉ざされた心のまま、10代を過ごしてきた。

振り返れば、人と会話した時間はほとんど無い。

友達と呼べる者もいない。彼女なんて作ろうとは思わない。

女は性欲処理の捌け口ぐらいにしか思ってないからだ。
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