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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第129章 ナツの忌まわしき過去
ペペロンチーノを一口食べた。
ちょっととうがらしがピリッと効いてニンニクの香りが口一杯に広がり、かなり美味い。

「美味いじゃん、これ」

「そう、ありがと。料理は得意だから、ほとんどの料理は作れるんだよ」

オレはかなり腹が減っていた。
女に奢ってもらうから遠慮したが、手料理なら話は別だ。

あっという間に平らげ、腹が満たされた。
「ご馳走さまでした。美味かったよ」

「じゃ、今度は別の料理作ってあげるね」

今度?今度ってまたオレと会おうとするつもりなんだろうか。

「あのさ」

「ん、何?」

話を本題に移した。

「オレの目がどうしたって?」

ナツはオレの目を見て、少し首を傾げながらやや伏し目がちにしていた。

「古賀くんてさぁ、私もそうなんだけど、冷めてるというか、目に表情が無いよね」

目に表情が無い…

随分と変わった表現だな。
隣に座っているナツの目を見た。
やっぱり淋しげな哀しみのような目をしている。

コイツも過去に何かトラウマになるようなイヤな事でもあったのだろうか?
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