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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第130章 オレに関わってはいけない

一気に顔から血の気が引いたようになった。
…まただ、息苦しくなってきた。
オレはあれから何度も過呼吸に悩まされ続けている。

「…はぁ、何か食いすぎたかな。腹痛っ、ちょっとトイレ…」

オレはトイレに駆け込み、便座に座り、ゆっくりと息を吐いて鼻から息を吸った。
意識的に何度も繰り返し、とにかく悟られないよう、息苦しいのを堪えながらとにかくゆっくりと呼吸をして心拍数の速さを正常にさせるよう、心の中でイメージした。
リラクゼーション出来るイメージを。

「古賀くん、大丈夫?もしかして食中毒とかじゃないよね?」

ドア越しにナツの心配そうな声が響く。
「う、うん、ただ食いすぎたから腹痛いだけ…」

もうちょいだ、もうちょいで呼吸が楽になる。

もう少しここにいよう。
完全に落ち着くまで、ここで時間を稼ごう。

オレは徐々に呼吸が楽になり、大丈夫そうだと判断して、トイレの水洗レバーで、ジャーッと流したようにして、トイレから出た。

洗面所で手を洗い、鏡で顔をみたい。

うん、大丈夫。顔色も問題ない。

「大丈夫?お腹壊した?」

ナツが心配そうにしてオレに近寄った。

「はぁ、ようやく治った。やっぱ美味いからって食い過ぎは良くないな、うん」

何とかごまかせた。

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