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第143章 苦痛な舌技

産みの母親がそんな状況であるという事は児童養護施設の関係者から聞いているはずだ。

確かに鴨志田は女子大生の頃、広瀬から鴨志田という名字に変わり、その後は高校の教師として教鞭を執っていた。
その後は堕ちるようにソープ嬢になり、兄に拾われ、無惨な最期を遂げた。

しかも鴨志田が亡くなった日と母親が亡くなった日が一緒だという。

偶然といえばそれまでなのが、オレの中では引っ掛かる事がかなりある。
人を信用しないオレの性格からくる思いなのか。

とにかく今は解らない。

別にこっちに被害が及ばなければ、何をしようと勝手だが、オレはナツとの暮らしを解消したいと思っている。

ナツには色々と世話になった。それは感謝しても感謝しきれない程だ。

だが、身体の関係を結んでから、嫉妬深い女になっていった。

そういうタイプの女なのだろうか、例えば結婚するまではおしとやかな女性だったが、結婚してからは、本性を現した、というタイプの女か。

と、まぁこんなことをいつまでも疑問に思ってはキリがない。

とにかくオレが願うのはただ１つ、ナツと生活するのは無理だという事だ。

どうする？ハッキリと言って別れるべきか。
それとももう少し様子を見るか。