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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第143章 苦痛な舌技
いや、様子を見ると言っても、ただ引き伸ばしているだけだから意味が無い。

オレの直感だが、これ以上ここにいてはいけない、ヤバいような気がする。

マイナス×マイナス=プラスだとナツは言った。
人間は計算通りにはいかない。


オレ自身は死ぬ事に恐怖は無い。
だが、そういう次元の問題ではなく、上手く表現出来ないが、オレの身の回りに何かが起こりそうな予感がする。

…いや考えすぎか。

とにかくオレはここから出る、もう束縛されるのはうんざりだ。

時計に目をやった。もうすぐで午前4時になる。

そろそろナツが帰ってくる時間だ。

オレはナツが帰ってきたら、ここを離れると伝えよう。

しばらくして玄関のドアが開いた。

「たらいま~」

ナツが酔っぱらって帰って来た。
仕事柄、酒を飲むのが当たり前だが、酒を飲まないオレとしては、酒臭い匂いと香水の匂いが混ざり、不快な匂いだ。

「おかえり」

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