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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第159章 身代わりの哀れな最期
日本では、社内に盗聴器を仕掛けた達也を抹殺するために沢渡が水面下で行動していた。

例の弁護士には機が熟したら、正式に依頼する段取りとなっている。

弁護士は裏社会でも絶大的な存在で、彼の発する言葉で闇に葬る人物を背後に持つ。


後は沢渡からの連絡を待つのみ。

しかし、盗聴器というのは予め沢渡が察知していると思い、あくまでも沢渡が盗聴器というのが仕掛けられているだろう、というのを見越して仕掛けただけで、あくまでも囮のような物だった。

達也は沢渡の先手を考え、盗聴器を全て処分した気の緩みからか、達也抹殺の為に躍起になって行動を共にしている人物をスパイとして送り込んでいた。

そのスパイと達也は常に連絡を取り合っていた。

「そうか、沢渡のヤロー、あのインチキ弁護士にオレを消すよう依頼したのか…
まぁ、いい。その作戦に乗ってやろうじゃないか。
…そうだ、オレは死ぬという事になる。
安心しろ、死ぬのはオレだが、オレじゃない。
…ふっ、まぁ見てろって。
そろそろ日本に帰る予定だ。
沢渡のヤローから目を離すなよ。じゃ、頼んだぞ」

やっぱり思った通りだ、オレを消す為にチョロチョロと陰で動いていたのか。

「バカなヤツだ。この知恵比べどっちが上か思い知らしてやる」

小島となった達也はこの国の女と遊びまくり、あっという間に帰国の日を迎えた。

「いいか、もしお前の身に何かあった場合、弁護士を呼べ、と言え。とにかく腕は超一流だ。
だから何があってもお前は何の心配もいらない。解ったな?」

帰国の際、達也は小島に入念な打ち合わせを最終確認した。

「あぁ、解った。でも何かあったらって…お前、ヤバい事でもしてんのか?」

小島は怪訝そうな顔をしている。
コイツ何か悪いことしてるんじゃないかと。
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