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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第162章 在日故の悲しさ
レイの頬から涙が伝った。

「傷害事件を起こした私は警察に捕まり、鑑別所へ送られたわ。こんな私にまともな就職先なんて無いの!だからこんな仕事しか出来ないのよ…」

「で、そうやって自分の手首切ってるのか?」

「そうよ、こうするとによって自分が楽になれたような気がするの。気づいた時にはこんなにいっぱいのキズ跡になったわ」

レイは左手首から肘にかけ、無数のキズ跡があった。

「リストカットねぇ、オレにゃサッパリ理解出来ねえや。何が悲しくてテメーの身体に刃物で切るなんてよ。まぁ、相手の身体を切るってんなら解るけどな」

「だからこんな事言っても理解してもらえないのよ!」

達也はむくりと起き上がり、レイの前に立ち、左手首を掴んだ。

「アンタ、日本はキライか?」

「…」

「色んな日本人がいる。嫌韓派もいればそうじゃない日本人もいる。アンタはそんな日本人ばっかの所にいたんだろ…オレは日本だの韓国だの、アメリカやヨーロッパ、そんなもんは関係ねえ、気が合えば仲良くなる。
逆に気に入らねえ日本人だっていっぱいいる。
アンタはそういう環境で育ってきた。ただそれだけだ。
日本人はそんな連中ばかりじゃない、オレみたいに国籍云々だとかどうでもいいボーダーレスなヤツだっているんだ」

達也はレイの左手首にキスをした。

「…あぁ、恥ずかしい」

レイは自傷行為を行ったキズ跡にキスをされたなんて初めての事だ。

「アンタ、整形したいと思った事はあるか?」

「そんなのしょっちゅうよ、こんな顔だもん、出来れば整形したいわ」

お世辞にもレイの顔は美人とは言えない。

「オレ、近々整形する予定なんだ」

「えっ、どうして?そんないい顔してるのに」

達也は長身でチャラい格好をしてるが、顔立ちは良く、女にもモテた。

「…やらなきゃなんねえ事情があんだよ。まぁ、早い話が命を狙われてるって事だ」

達也はまたベッドに横たわり天井を見ていた。

鏡張りの天井は仰向けになっている達也の顔が映ってる。

「…まぁ、話せば長くなるんだが…」

そして達也は今置かれている立場をレイに話した。
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