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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第30章 荷物を何とかしないと
オレは母親に電話した。

「もしもし、亮輔だけど」

【あら、もう仕事は見つかったの?】

流石に2日で辞めたなんてカッコ悪くて言えない。

「あのマンションは売りにだしてないよね?」

【そうね、今色々と手続きとかあるから】

「いや、あのマンションにはまだ荷物がいっぱい残ってるし、色々と整理したいから、売りにだすのはもう少し待ってもらえないだろうか?」

オレの読みが当たればあのマンションにはまだ鴨志田の荷物がいっぱいあるはずだ。

【いいけど、どのくらい必要かしら】

少し考えた。一週間じゃ短すぎる。

一月、最低でも一月は必要だ。

「とりあえず1ヶ月ぐらい待ってもらえないかな?あれこれと処分したり荷造りとかしなきゃなんないから」

【ふーん、まぁいいわ。それより亮輔、たまには帰ってきてね。お母さん、いやアタシは亮輔のオチンチンが欲しいの、ね、たまには帰ってきてね】

この女、頭の中はオレのモノしか興味ないのか…

まぁいい、とりあえず話を合わしておこう。

「そうだね、それに一人で飯作ったり何だかんだと面倒だからたまには飯食いに行くよ」

【ところで、あの女はどうしたのかしら?亮輔知らない?】

知るワケがない。あの日以来マンションに戻ってきてないのだから。

「こっちが知りたいぐらいだよ。先生の荷物だってあることだし」

【フフっ亮輔、アナタはあの女とアタシ、どっちがお母さんだと思う?】

そんな話しはどうでもいい!要は生みの親が鴨志田なら、育ての親はこの女だろ!

「誰って、ついこの前まで先生が母親だと思ってなかったし、今さら母親だと言われてもピンとこない」

オレは少し苛立ちながら、早く電話を切りたいと思っていた。

【じゃあアタシが亮輔の母親ね。アナタはいつでもこのお母さんに甘えに来てもいいのよ。もしなんなら、今からお母さんのオッパイでも吸いにくる?フフっ】

インターネットカフェの個室とはいえ、隣の部屋の音なんか丸聞こえだ。

「わ、わかった、とにかくちょっとやらなきゃならない事があるから切るよ、またそっちに行くから、じゃあね」

オレは少し慌てながら電話を切った。

一旦、父親のマンションに戻ろう。

オレは深夜にインターネットカフェを出て、ここからそれほど遠くない父親のマンションまで歩いていった。
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