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カウントダウン・バレンタイン
第1章 キスして
「まあ。俺は華夜とならどんな噂が立とうが、からかわれようが、一向に構わないけど。…ってか、寧ろ嬉しい」
相変わらず綺麗な顔で微笑まれるが-華夜子はちっともおかしくない。
あまりの羞恥に、今日はもうこの場所でお昼ご飯を食べる気分には、とてもじゃないがなれなかった。
テーブルの上に広げたお弁当に蓋をし直し、小さな手提げにしまうと、華夜子はおもむろに席を立った。
「え、どこ行くの?華夜」
いきなり腰を上げた華夜子に、陸は驚いた。
無言のまま食堂の入り口に向かおうとする華夜子を、陸は自分の荷物を掻き集め、慌てて追いかける。
「華夜?」
-どうしたの?
程なく華夜子に追いついた陸は、彼女を覗き込んだ。
だがやはり、反応はない。
「…一応訊くけど。ひょっとして怒ってる?」
「…ひょっとしなくても、怒ってるに決まってるでしょーがっ」
分かり切った事を訊くなと、華夜子は陸を睨んだ。
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