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ファニーキンキー
第9章 それは翔太郎


ひとりで見ていた情報番組が“また明日~”と終わりを告げた。どこに行ったんだろ?被ってくれる気になったか?それとも…ストッキングを穿いてお母さんの服でも着てきちゃったりしてっ、ひひっ。

カチッ、ドアの開く音がした。ドアの隙間から翔太郎が覗いてる。

ストッキングを被って恥ずかしそうにドアの隙間から顔を出す。すごくイイ!恥ずかしくて照れ照れしたその感じ…すごくそそられる!あたしのS心が躍り出す。

けど……

「あ゛あ゛ん?」

あたしは頬をピクピクさせた。

鏡の前で顔が乱れないように整えたんだろう、ちっとも変顔になってない。
イケメンはストッキングを被っても様になってるってどーいう事よ。

「翔太郎、こっち来て」

ストッキングを被ってもじもじする背の高い男をベッドに座らせ、あたしは正面に立って見下ろした。

「被ってくれたの?」

コクンとうなずくだけの翔太郎。頭頂部から垂れたシルクタッチのストッキングがふわりと揺れる。

「ありがとう。好きよ」

ストッキング越しに感謝のキス。生地のストレッチに引っ張られ、狐目がいつもより二割増し。

もう少し辱めてあげたい気もするけど、翔太郎も頑張ってくれてるから、ちゃちゃっと終わらせましょ。

「じっとしててね」

万が一、首が締まらないようにと自分で首元を押さえさせて、頭頂部のストッキングを思い切り引き上げた。

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