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ファニーキンキー
第9章 それは翔太郎


平気で突飛なことをするあたしは、ストッキングの変顔を見られてもへっちゃら。
あ、好きな人に見られたら、ちょっとは恥ずかしくなるかもしれないけど。
翔太郎が一方的に笑われる役で、ストレスを抱え込まれても困る。アメとムチは使い分けないと。

伝線させないように丁寧に取り出したストッキングの片足をコンパクトに手繰り寄せる。

「ちょっと、ストップ!」

ストッキングを握るあたしの手を制した。

「笑っていいよ?被ったら上ににょーんって引っ張ってね」

「いや…俺、見たくねーから」

結構、真面目くんだな…笑って楽しんでおけばいいのに。

「女の子がそんなの晒すことないだろ」

ううっ、翔太郎ありがとう。あたしを女の子って認めてくれて。

「でも、せっかく買ったから。…じゃあ、今度使う?あたしが穿くから、翔太郎ビリビリに破いて」

「本当…おまえはヘンタイだよな」

「いひひー」

「破いてみるか?ちょっと貸せ」

あたしの手からストッキングを奪うと、部屋から出て行ってしまった。

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