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ファニーキンキー
第10章 それは同日
「おっ!絶叫系のあるとこか、あれ乗ってみたかったんだよなぁ」
一気に食いつく翔太郎。
「乗ろうぜ、乗ろうぜ!翔太郎のバイトの都合は?」
「行くのは日曜日だろ?休みを変わってもらうからさ、いつがいいんだ?」
「近い内がいいな」
二人の会話はすでに遊園地デートが決定されていた。
ちょっと待たれ―い!
あたしは絶叫系の乗り物が苦手なんだよぉ!
小学生の時、友達数人と遊園地に行き絶叫系コースターに初めて乗ったあたしは、スリルを楽しむ乗り物に期待を膨らませ笑顔で乗ったはずなのに、乗り物酔いのせいでそのスリルを楽しむことが出来なかった。
酔ってトイレに籠り、ひとりでずっとベンチで横になっていた。
折角の友達との楽しい一日が最悪の状態で過ぎ去った思い出しかない。
だったら絶叫系だけ外せばいいって?
スノーボードが趣味で車に興味のある翔太郎はスピード感のある乗り物が好きなことは間違いない、それに加え熱血スポーツおてんば娘の恵衣子が揃ったら…有無を言わさず、引きずられて、担がれて、乗らされるに決まってる!
遊園地に行くことだけは断固阻止しなければならない!