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第12章 それは野外

恵衣子ってば似合ってるし、ちょっと大人っぽい…

「恵衣子、おはよ。今日はとっても可愛いんですけど？」

「今日のために買っちゃった」

伊井に聞こえないよう耳打ちする。

くぅー。これが恋する乙女ですかっ！

「あたし普段着…」

「アハハっ、だよね？あたし達と遊ぶ時と変わらない…」

「けへっ」

変な笑い声でひとまずこの話題を誤魔化そう。

翔太郎が一足遅れて到着すると、

「ははーん、そーいうことね」

可愛くキメているのにニヤニヤ笑う恵衣子が恐ろしい…

翔太郎っ！なんで白いパーカーを着てくるんだっ！

「ペアルック、うふっ」

恵衣子に耳元でささやかれる。

「アハハハ…偶然だよ、偶然」

やっぱり今日は熱が出たことにすればよかった…