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ファニーキンキー
第12章 それは野外
伊井から離れ、あたしの隣に並んだ翔太郎は、さっそく肘の辺りをいつものように指でさする。
「寧奈おはよう。ペアルックだな」
おまえまで言うかーっ!
「おはよ。翔太郎に合わせた。アハっ」
とりあえず適当な言葉で笑っておいた。
遊園地は日曜日ということもあって家族連れや若者たちの姿で賑わっている。
あたしと翔太郎は入場券だけ買い、ぶらぶらすることに。
フリーパスのチケットを買った恵衣子たちは全制覇する!!と張り切っていた。
ほらっ、やっぱり!フリーパスなんか買っちゃったら、絶叫マシーン、ヘビロテの刑だよぉぉ。
今日の恵衣子さんは張り切ってる場合じゃないと思うんだけどな~、せっかくオシャレしてきたのにさ、伊井のスペシャルな告白が待ってるというのにさ。
「じゃあ、昼にまた合流しよう」
二手に分かれる時、
「恵衣子はすぐに迷子になるから…」
恵衣子の手を引っ張り、伊井の手に繋がせた。
頬を赤く染めた恵衣子にジロリと睨まれるも、ツーンと顔を背ける。
さっきの仕返しだぁあ!!