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ファニーキンキー
第12章 それは野外


ふたりで園内をのんびり探索していると、あまり流行っていないアトラクションのそばに芝生で覆われたスペースを見つけた。

「ここでゴロゴロしよ」

乗り物好きの翔太郎につまらない思いをさせて悪いなぁという気持ちが一応あるあたしはピクニックの用意をしてきた。

レジャーシートを広げ翔太郎と並んで座る。

「用意がいいな」

目を細めて笑った。前髪を切って爽やかイケメンになった翔太郎の笑顔は芝生と相まって眩しいほどにクラクラする。

「ふふ。翔太郎、朝ご飯食べて来た?」

「おお、しっかりと」

おなかをポンポン叩いて満腹なことをアピールする。

「そっか。あたしサンドイッチ作ってきたんだよねー」

鼻歌交じりでリュックからサンドイッチの入ったランチボックスを取り出して見せびらかす。

「あたし朝ご飯食べてないんだ」

ピクッと一瞬反応しつつ冷静を装う翔太郎。

「へぇー、俺の分は?」

「もちろんあるよ。おなかすいたら言って」

「マジで?今、一緒に食べるよ」

とっても嬉しそうに食いついて来るもんだから苛めたくなる。

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