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ファニーキンキー
第12章 それは野外


「んぐっ…甘い…」

ぴったりと寄り添うように寝転がる翔太郎が、あたしの口へ葡萄を運んだ。

「俺にも半分ちょうだい」

ああ…あたしも欲情しちゃってるけど、翔太郎の瞳にも熱がこもり始めてる。

葡萄を噛むと果汁がじゅるっと零れ出す。

唾液と果汁の混ざった葡萄を舌で押し戻すと、翔太郎の口内に潜った舌先が、歯で捕らえてしまう。舌先をヌルリと舐められ、後頭部に痺れが走る。

「んふ…止まらなくなるから、離れて…」

「大丈夫、ちょっとだけ…」

「や…ぁ…ちょっとじゃ済まなくなっちゃう…」

抱きかかえられ、腿の上に座らせられる。

「人が来ないか、ちゃんと見てるから」

あたしの背中を通路側に向けると、ぎゅうと抱きしめて、首元に顔を埋めた。

「めったに遭遇しないチャンスは常にものにしないとな」

嬉しそうに、唇を重ねてくる。

やばい、やばい、やばい…
翔太郎のキスは理性が保てなくなる…

「んふっ…もう、やめないと…」

「いっぱいキスしたい」

唇を啄ばみながら会話をする。

「ここじゃ…ダ…め……んっふ」

「大丈夫、ちょっとだけ…」

拒んでいるはずのあたしは、貪るように翔太郎の下唇に吸い付き舐めていた。

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